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魔笛

魔笛  2009年11月

新国立劇場。1F左方向のS席1万8900円。2006年の公演に引き続きミヒャエル・ハンペ演出、アルフレート・エシュヴェ指揮。

かねてより一度観たかった人気演目で、期待通りの楽しさ。休憩を挟んで2幕3時間強は短い気さえした。やっぱりモーツアルトは起伏があって華やかで、音のシャワーを浴びると体に良い!という実感がわきます。

今回は歌手陣が新鮮で、なんといっても夜の女王の安井陽子さん。有名な2度の超絶技巧コロラトゥーラのアリアでは、観客がみな息を飲んで応援するような雰囲気でした。本当にすさまじい役だなあ。ザラストロの松位浩さんが堂々として格好いいし、パミーナのカミラ・ティリングは可憐。また、コミカルな侍女3人に抜群の安定感があった。タミーノのステファノ・フェラーリは主役としては声量が今ひとつな印象で、中盤、武士の成田勝美さんらに押され気味のシーンもありましたが。

ストーリーはルネ・パペがでていた映画で予習済み。フランス革命の時代に、庶民に向けて市民階層の道徳と友愛を説く、という精神性にまず驚く。演出は、そういう内容を上手にファンタジーで包んでいました。特に、女性が演じる3人の童子が宇宙の統一を表すような銀の輪に乗り、きらきらの銀ラメ衣装で飛翔するのには目を奪われた。1幕終盤で、笛の音につられて怪しい動物がわらわらと集まってくるところは、まるで暗めの「ライオンキング」だし。

とはいえやはり、理想論を語るストーリーの中で光るのは鳥刺しパパゲーノの存在でしょう。ささやかな家庭の幸せを求め、理想と現実に揺れ動く庶民的な様子がなんとも愛らしい。マルクス・ブッターが巧みな演技力をみせ、カーテンコールでも拍手を集めてましたね。「パ」「パ」と口ずさみながら、家路につきました…

 新国立劇場オペラ「魔笛」(10月31日) B級グルメと猫とオペラ鑑賞が好きな産休中OLの日記(仮題)
3年ぶりの魔笛 夜の女王で安井陽子さんが好演 シュタイントギルの旅人

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