WEST SIDE STORY
WEST SIDE STORY 09年8月
東急文化村オーチャードホール。1F最前列の左寄り。1万4000円。
ブロードウェイ初演から50周年記念世界ツアーの来日公演。ご存じジェローム・ロビンスとレナード・バーンスタインの名作を、ジョーイ・マクニーリーが演出・振付。観客は老若男女幅広いが、古典ともいえる演目のせいか年配のご夫婦が目立ち、温かい雰囲気だ。
セットはほとんど鉄骨だけで、背景に古いニューヨークのモノクロ風景写真を使った舞台。全体にシンプルで、若々しい。ピットが目の前だったせいか、ドナルド・チャン指揮のオケを堪能した。幕間ではピアノとチェロが「早春賦」などを演奏してくれて、拍手。席が前過ぎて字幕は読みにくかったけど、よく知っているストーリーだけに問題なし。
よく知られた名曲が続き、古典的なダンスはジャンプが多くてテンポが良い。以前観たのはいつかな、と思ったら同じオーチャードホールでのミラノ・スカラ座バージョン(03年)でした。この時は主役がオペラ歌手だったので、あまり踊りに目がいかなかったかも。今回、歌とセリフはマイクを使っているので、「クール」など速いダンスの後は皆息が切れているのがよくわかり、それはそれで臨場感がありました。
スペイン語をまじえたスパニッシュのシャーク団も、ポーランド系白人ジェット団も、随所で若者の閉塞を吐露していたのが印象的だった。もちろん悲恋物語がメインだけれど、現代に通じる社会背景が強調された感じ。トニー、マリアと仲間たちが白い衣装で、穏やかな生活を夢見る切々としたナンバー「サムウェア」が悲しい。
トニーのチャド・ヒリガスはちょっと声が不安だったけど、繊細。マリアのアリ・エウォルトは細くて可憐で、歌も美しかった。またアニタのオネイカ・フィリップスが迫力たっぷり。カーテンコールの拍手も大きかったですね。
ウエスト・サイド・ストーリー50周年記念ツアー kate’s American Empire
『WEST SIDE STORY』 Reload
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