ラインの黄金
ラインの黄金 09年3月
いよいよリヒャルト・ワーグナーの楽劇「ニューベルングの指輪」序夜に挑戦した。新国立劇場。S席1階2万3625円。
キース・ウォーナー演出、2001年「トーキョーリング」の再演。気鋭ダン・エッティンガー指揮、東フィル。休憩がないので上演前にピットを見に行くと、楽器がぎっしり並び、ハープも4台ほどがずらり。かなりの迫力だ。
拍手なくスタートして、それから2時間40分ぶっ続け。さすがに少しくたびれたものの、愛情と権力の葛藤、愚かな為政者と抑圧された働き手など、イメージが豊富な作品で楽しめた。空間に斜めに浮いたような舞台装置は、不安をかき立てるし、要所要所に使われる光も刺激的。血なまぐさいシーンの演出には胸がざわざわした。そして鮮やかな場面転換後、ラストシーンの真っ白な背景に浮かぶキャンディーのような色彩と、神々のコミカルな感じが醸し出す違和感。
飛び抜けた歌手はいなかったように思うけれど、ヴォータンのユッカ・ラジライネン、ローゲのトーマス・ズンネガルド、アルベリヒのユルゲン・リンらは不安なし。ちょっとだけ登場するエルダのシモーネ・シュレーダーに存在感がある。ミーメの高橋淳さんが拍手を浴びてましたね。
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