« 「リチャード三世」 | トップページ | 「コルテオ」 »

文楽「敵討襤褸錦」

第166回文楽公演 第2部敵討襤褸錦(かたきうちつづれのにしき) 09年2月

国立劇場小劇場。15列左のほう。5700円。

吉田玉女さんの解説を聴いてから鑑賞。まだわずかな回数しか足を運んでいませんが、なんだか若い女性が増えてきた感じがする。実はブームなのか?

備後入江の武士、助大夫の次男、次郎右衛門と三男、新七による父の敵討ち談。18年ぶりの上演という珍しい演目だそうです。素人目には人形の動きが少なく、地味な印象。それだけに舞台上の細かい動きや、大夫の腕のみせどころかもしれません。

文字久大夫さんが病気休演で、咲甫大夫さんが代わり役を務め、大活躍。でもちょっと朗々としすぎかなぁ。「春藤屋敷出立の段」の前半は、明るい恋物語で笑えるけれど、後半では蓑助さんがちょっとネジがはずれた長男、助太郎を遣い、落ち着きのない動きをきめ細かく表現し、あわれを誘う。後半、兄弟を仇討ちに送り出すにあたって、母や許嫁が現代感覚ではおよそ現実離れした犠牲精神を発揮するけど、文楽だとあまり疑問に感じないのは、いつもながら不思議。嶋大夫さんが渋いです。

休憩をはさんで別名「目利き」といわれる「郡山八幡の段」は、人形さんがみな顔を出さない黒衣で登場。次につながる説明調の内容だからか。千歳大夫さんもいつもよりちょっと抑えめな感じ。
続く「大安寺堤の段」で、お待ちかね、キング住大夫師匠が登場。玉女さんが遣う、敵を求めて放浪し、ぼろぼろになった次郎右衛門の、笑うシーンが圧巻ですね。勘十郎さんも、兄弟を助ける格好いい高市宇田右衛門役で締めます。最後は派手な立ち回りがあり、見栄をきって幕。

切り場語りにだけ白湯が出され、弟子が床の側で控えていて、これが勉強になるということを初めて知りました。住大夫師匠のサインもゲットし、大満足。

情の風華の舞 竹本座豊竹座の競演「敵討襤褸錦(かたきうちつづれのにしき)」  心にいつも文楽を

« 「リチャード三世」 | トップページ | 「コルテオ」 »

文楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 文楽「敵討襤褸錦」:

« 「リチャード三世」 | トップページ | 「コルテオ」 »