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表裏源内蛙合戦

表裏源内蛙合戦 08年11月

井上ひさし作、蜷川幸雄演出、朝比奈尚行音楽。シアターコクーンの1階C列。9500円。

江戸の奇人、平賀源内の生涯をコミカルに綴る音楽劇。というくらいの事前情報だけで足を運んだんだけど、いやー、観劇慣れしてない身にはきつかった。エロいし、露悪的だし。
初演は1970年のテアトル・エコーこけら落とし公演。時代の雰囲気というのも背景にあるのかな。NHKドラマ「天下御免」(71年)より前だから、源内を取り上げたこと自体、斬新だったのでは。そして無能で横暴な為政者、天才を理解しない残酷で、したたかな大衆(鏡に観客が映し出されます)、といったものが、赤裸々に描かれる。70歳過ぎて、こういう舞台を作っちゃう演出家って、やっぱりただ者じゃない。

音楽が洒落ていて、長崎の歌とかが楽しかった。字幕に歌詞が出るので、観ているほうは結構忙しいけど。源内の上川隆也が、お芝居も歌もうまくてびっくり。声が通り、華もあって、劇場全体を大きく掌握する感じ。源内のもう一人の人格を演じる勝村政信は、小技が効いているというか、観客ひとりひとりをターゲットにしている印象。苦笑いしながら演じる、ちょっと崩れた雰囲気が、演目に合っていたかも。それから高岡早紀が、顔が小さくて綺麗だったな。あと茂手木桜子という女優さんが、振り切れすぎてて驚愕。

休憩をはさんでなんと4時間。同じ俳優がいろんな役を演じたり、まあ、とにかく凄いエネルギーでした。

「表裏源内蛙合戦」観劇 Re

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