「どん底」
「どん底」 08年4月
シアターコクーン。9000円。ゴーリキー作、上演台本・演出はケラリーノ・サンドロヴィッチ。
ケラさん初体験。「どん底」という演目は遠い昔の高校時代、学園祭の演劇部が上演したのを観たことがある。なんだか大人っぽくて、格好良く、校内で評判だったことしか覚えていないのだけど、見ていてちょっと懐かしい、不思議な気分だった。
乾いた笑いを交えつつ、人生の「どうにもならなさ」を描く。ロシア文学とか、思想とかバックグラウンドの知識が乏しいのだけれど、それをあまり意識しないで観ることができた。それは、原作の骨太さのおかげなのか、翻案の妙なのか。2幕目で、ごうごうと降りしきる雪の非日常性に気分が盛り上がったあと、舞台がせり上がって、相変わらずのごちゃごちゃした安下宿屋が現れる。その「がっかり感」が印象的だった。
全体には、ルカー役の段田安則さんの舞台、という印象でした。変わった
声の持ち主だと思うんだけど、舞台ではそれが存在感になっている感じ。年寄り役が板に付いていて、それでいて「かつては相当悪かった」ふうを醸しだす。登場人物にいたずらに希望を振りまき、最後にはフルートまで吹いていた。芸達者だなあ。マギーさんらほかの出演者も面白かったけど、江口洋介さんが外見の割に怪しさ、危うさが薄く、物足りなかったかなー…
『どん底』 上演台本・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ ペンギンはブログを見ない
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俺がシアターコクーンで見る芝居に当たりがあったためしがない。
で、厄払いをしたいと思ってチケット購入。
ケラならハズレってことはないだろうし、しりあがり寿の描いたフライヤーも好印象だったし。
ゴーリキーの原作は読んでおいた方がいいんだろーなーと思いつつも、暗そうなので読んでない。
だって題名が『どん底』だぜ。絶対重くて救いのない話じゃん。
ただ、ケラの作品にも救いがないものが多いから、この作品との相性は良さそうだなって思った。
そーゆーわけで、何も知らないでふつーに見たわけだが、... [続きを読む]
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