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「恐れを知らぬ川上音二郎一座」

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」  2007年11月

日比谷芸術座のリニューアルで誕生したシアタークリエのこけら落と し公演。1万2000円。三谷幸喜作・演出、ユースケ・サンタマリア、常盤貴子出演。

銀座でハンバーガーを買って入り、開幕前にホワイエで軽食。小さい劇場のうえ、なんと席が前から二列めで臨場感たっぷり。
舞台を そのまま舞台に、観客をそのまま観客に見立てた物語で、回り舞台やバルコニーの観客まで巻き込んだ使い方も効果的。通路からの登場が多いうえ、目の前の階段に座った俳優さんの ため息まで聞こえた。

爆笑の連続とともに、切実に「支え合い」の意味を思わせるシーンもあり、期待通りの娯楽作。戸田恵子、「スチャラカポコポコ」の堺正章のコメディーセンスが光 る。浅野和之、今井朋彦、堀内敬子、阿南健治、堺雅人らも予想通り達者で、主役をたてた演技で、安心して楽しめた。貞奴より浅野さんの方が、女っぷりがいいような気がしたけれども。カーテンコールを3回ほど堪能。

「恐れを知らぬ川上音二郎一座」雑感                                               キモノで観劇・感激日記

「トリスタンとイゾルデ」

「トリスタンとイゾルデ」 2007年10月

NHKホール。ベルリン国立歌劇場引っ越し公演。A席4万7000円で、ピットがのぞける3Fの2列目。指揮バレンボイム、演出ハリー・クプファーという豪華版。パンフが3000円。

ワーグナーは昨年に続き2回目。1時間半ずつ3幕で、幕間が40分ずつ、3時から8時半までという長丁場だったので、事前にはかなり退屈かと覚悟していた。正直、 2幕目の前半は少しだれたけれど、全体に結構音楽にテンポがあって楽しめた。これまでのオペラ体験では一番、オーケストラを聞いた気がする。弦と管楽器が かけあって、うねるように続く旋律。盛り上がって大見得を切る大音響と、時折まじるクラリネットなどの繊細な独奏。陶酔というのが少し分かる気がした。

歌手で最も拍手が大きかったのはマルケ王のルネ・パペかな。長身のバスで、威風堂々。最近、映画にも出ていたそうです。トリスタンのクリスティアン・フランツも張りのあるテノールで好きな声だけど、なにしろ役柄が1幕目はうじうじしていて前に出てこないし、3幕目はもう瀕死の演技だから、見所として今ひとつなのはしょ うがないか。イゾルデのワルトラウト・マイヤーがメゾソプラノで落ち着いていて、説得力があったと思う。特にラストの絶唱は神々しかった。
当たり前だろうけれど、それぞれオケに負けない声量と持久力は本物って感じでさすがです。

装置はいたってシンプル。うずくまる巨大な堕天使の像が、少しずつ角度を変えていくだけ。あとは、背後に墓標のようなものとか、じっと動かない人物がいるくらい。照明は抑えめで、陰影の濃い舞台が死に向かうストーリーを印象づ ける。登場人物の動きは少なく、衣裳もあっさりと地味だけれど、幕切れにイゾルデが天使の羽根に抱かれ、徐々にライトが絞られていく姿は、はかなくて息をのんだ。

幕間ごとにカーテンコールがあり、最後は珍しくオケも舞台に上がって、バレンボイムも何度も出てきて大サービス。3Fは乗りが良く、皆立ち上がってるし、ブラボーの声が多くてなかなか楽しかった。休憩はゆっくりできて、1幕でサンドウィッチとコーヒー、2幕でシャンパンとワイン。著名な官僚や、フジの佐々木恭子アナがいたそうです。

『トリスタン』感激!!  オデュッセウスのワグネリアン日記2

すでに今年のマイ・ベスト!ベルリン国立歌劇場 「トリスタンとイゾルデ」  ちゃむのバレエとオペラ観劇日記

 ベルリン国立歌劇場来日公演 「トリスタンとイゾルデ」 10/11   gon:nichiroku

「ドリカムワンダーランド2007」 

「ドリカムワンダーランド2007」 07年9月

国立競技場、7800円。ファンのリクエストで新旧のヒット曲をたっぷり3時間半演奏するお祭り。とにかく観 客が6万人なので、駅から長蛇の列で場内も大混雑。1時間ほど前にスタンド席にたどり着き、ステージのDJ合戦などを眺める。

5時15分にスタートした1 曲目に、白い気球が上がって吉田美和が宙を舞いながら号泣し、やられた!という感じ。その後は気球にぶら下がってアリーナを横断したり、聖火台に点灯して スタンドを歩いて降りたり、アリーナ後ろのステージも使って走り回りつつも達者に歌いきったり、なにしろ大変なサービス精神を発揮。

もちろん名曲揃いだ し、歌もダンスもうまい。全員参加のバックコーラス、変幻自在の照明、花火と演出も充実。考えてみると屋外ライブは初体験で、さすがに音のバランスは悪 かったが、時折の風が気持ちよく、夕焼けや飛行機のあかり、客席を埋める緑と黄のペンライトも美しく、非常に楽しめた。若干熱心なファンが熱心すぎる感じ もしたし、不思議なカップルもいた感じだけれども、それも含めて見事なエンタテインメントだった。後から、吉田美和のパートナーの死去という哀しいニュースもあり、ひときわ胸に残るステージだった。


ホームページ掲載の曲目は以下の通り。

OPENING A theme of the WONDERLAND
01. うれしい!たのしい!大好き!
02. 薬指の決心
03. JET!!!
04. go for it!
05. マスカラまつげ
06. 朝がまた来る
07. サンキュ.
08. 大阪LOVER(ご当地LOVER)
09. うれしはずかし朝帰り
10. ていうか
11. OLA! VITORIA! 
12. LOVETIDE
~ make me your own
13. さよならを待ってる
14. 眼鏡越しの空
15. 空を読む
16. 星空が映る海
17. 悲しいKiss
18. やさしいキスをして
19. PROUD OF YOU
20. HAPPY HAPPY BIRTHDAY
21. 何度でも LOVE LOVE LOVE]  
  何度でも
  LOVE LOVE LOVE
22. 彼は友達
23. SUNSHINE
~ サヨナラ59ers!
24. あなたに会いたくて
25. 時間旅行
26. 未来予想図II
27. あの夏の花火
EC-1 きみにしか聞こえない
EC-2 ア・イ・シ・テ・ルのサイン
  ~わたしたちの未来予想図~
EC-3 LOVE GOES ON …
EC-4 決戦は金曜日

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