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April 14, 2018

火山で読み解く古事記の謎

古事記における大きな謎のひとつは、九州南部と出雲の二か所が神話の舞台として繰り返し登場することです。その謎をとく鍵は、九州南部と出雲が日本列島で有数の火山エリアであるというシンプルな事実から見出されるのではないかとおもいます。

「火山で読み解く古事記の謎」蒲池明弘著(文春新書)

古事記の物語は、縄文時代に日本を襲った巨大噴火の恐怖を伝えているのではないか。天皇家の行事には稲作に根付くものが目立つけれど、そもそもは荒ぶる大地をなんとか鎮める役割を担っていたのではないか? 独立系出版社を営む著者が、多数の文献や各地のジオパーク取材などを通じ、そんな仮説を検証していく。
古事記と噴火のつながりについては、小説「死都日本」を読んで、強く印象に残っていた。このため個人的にそれほど意外感はなかったものの、本書では寺田寅彦など豊富な文献を紹介し、カルデラ地形の分布や、製鉄の発祥など文明史にも触れていて、情報に厚みがある。
綴られている解釈に、どの程度妥当性があるのか、判断するほどの知識を持ち合わせていないのだけど、著者は新聞記者出身とあって、安易に断定しない筆致に好感がもてる。ちょっと自信なさそうな印象、とも言えるのだけれど。(2018・4)

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