「饅頭でも食え。とは冴えないセリフの大喜利だなあ」
「殿、せめての上のご分別」
「馬鹿っ口、飛ばすぜ」
「短編集 赤い糸」出久根達郎著(三月書房)
小型愛蔵本シリーズの2冊目。文芸誌やアンソロジー収蔵の短編に、書き下ろしを追加している。
江戸や大井川の渡しを舞台にした庶民の暮らし、そしてエイプリルフールにまつわる勝海舟邸での出来事が題材だ。
いつものきめ細やかな喜怒哀楽、大人っぽいほろ苦さ。さらには、ちょっとした会話の描写が味わい深い。あまり現代では耳にしない洒落や言葉遊びに、粋なリズムが宿る。(2015・9)
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