この世で一番おもしろいミクロ経済学
21世紀に入っても、ミクロ経済学の大問題は未だに大問題のままだ。個人にとっての最適化の結果が、集団全体にとってもよい結果になるのはどんな場合?
「この世で一番おもしろいミクロ経済学」ヨラム・バウマン著、グレディ・クライン・イラスト(ダイヤモンド社)
「経済学コメディアン」を自認するワシントン大講師による一般向け解説書。全編いかにもアメリカっぽい漫画なので、お洒落で読みやすい。とはいえ決しておちゃらけではなく、経済学教科書の大定番、マンキューの「10大原理」をカバーしているそうです。
需要・供給曲線から始めるのではなく、意思決定から入って、ゲーム理論の解説をたっぷり、という展開が今っぽい。市場の意味、「多人数の相互作用の総和」というポイントがすっと頭に入る感じだ。お馴染み山形浩生訳。(2014・11)
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