« マルガリータ | Main | 「ラスト・チャイルド」 »

November 03, 2010

ドキュメントひきこもり

一旦、社会からリタイヤしてしまうと、なかなか社会復帰ができないまま、密かに地域で息を潜めている実態が浮かび上がってきたのだ。

「ドキュメントひきこもり」池上正樹著(宝島新書) 
ISBN: 9784796677882

1997年からひきこもりの実態を追いかけているというジャーナリストが、当事者、家族、医師や支援者の声を通じて最新事情を綴る。

08年の東京都のサンプル調査で、「ひきこもり」状態の人は都内で2万5000人、予備軍は約20万人、また厚生労働省の調査では、ひきこもりの人がいる家庭は全国で約26万世帯と推計されている。
かつてひきこもりというと、中高校生が不登校の延長線上で、自宅の個室に閉じこもって一歩も出てこない、というイメージがあった。青春の痛みというか、子供に個室を与えているごく普通の家庭で起きる、何やら理解しづらい事態、という印象もあったと思う。

しかし最近は「高年齢化」や、7年以上といった「長期化」の傾向が強まっているという。一度は社会にでて働いた経験がある人、近所のコンビニに出かけたりはできるのに、求職活動をしようとすると体が動かない人、といった例が少なくないらしい。そういう雇用環境が引き金になっているようなケースまで、ひきこもりと括ってしまうのが適切なのか、という気がしてくる。
当事者が高齢化するということは、親は年金生活者だったりするわけだ。その閉塞感は想像にあまりある。著者は医療的、経済的支援の必要性を指摘している。(2010・11)

« マルガリータ | Main | 「ラスト・チャイルド」 »

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference ドキュメントひきこもり:

« マルガリータ | Main | 「ラスト・チャイルド」 »