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October 24, 2010

街場のメディア論

書棚に並んだ本の背表紙をいちばん頻繁に見るのって、誰だと思いますか。自分自身でしょう。自分から見て自分がどういう人間に思われたいか、それこそが実は僕たちの最大の関心事なんです。

「街場のメディア論」内田樹著(光文社新書) ISBN: 9784334035778

既存メディアビジネスの衰退論の背景にあるのは何か。神戸女学院大での講義を新書化。

電子書籍が普及すると紙の本がとって代わられ、現在の出版ビジネス、出版流通は激震に見舞われると言われている。けれど電子書籍には今のところ、自宅の書棚に並べてその背表紙を自他の目にさらす、という機能はない。本棚であれば、訪ねてきた知人がそのラインナップに何らかの印象を持つ、とか、自分がまだ読んでいない本を眺めて、自らを鼓舞する、といった効果があるのに。紙メディア衰退論では、そのあたりを見落としていないか。

全編に流れる、読み手の知性とか知識欲とかに対する、無垢ともいえそうな信頼が印象的だ。一見皮肉そうな口調だけど、こういう元気がでる感じがあるのが、人気の理由なのかな。自身の著書がビジネス上、かなりの実績をあげているからこそ言えること、と思える部分もあるけれど。

本筋ではない導入部分の、就職を考える学生に向けた「自分の適性なんて、実際に仕事をしていく過程で開発されるものじゃないの?」といった問いかけも、なんだか元気がでる。(2010・10)

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Comments

こんにちは。
わたしも電子書籍の話が印象に残りました。
そうか、だから私はウォークマン持っててもCD買いつづけてるし、
iPadで本を読もうという気に全然ならないんだ、と納得しました。

仕事の適性の話もそうです。
今の仕事、もう20ウン年やってますが、
始めたときには自分に向いてるかどうかなんて全然わかりませんでした。
実はいまでもわかっていません・・・。
でも、なんとか続いているところを見ると、
それなりに適性があったのか、
それとも仕事に合わせて自分が変わったのか・・・?

本棚のところはホント、楽観的過ぎるくらいに前向きでしたね!
まあ、非常に間口の狭い楽観かもしれないけど…
内田さん、初読みだったんですが、講義録ってことで、読みやすかったです。

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