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June 19, 2010

「発酵食品の魔法の力」

三年後にアザラシを掘り出すと、もうグチャグチャの状態ですが、中のアパリアスは、厚いアザラシの皮と自分の羽根に守られて、ほとんど原形をとどめています。ところが、乳酸菌、酪酸菌、酵母などの作用で発酵し、ものすごい臭みがあります。しかしその味わいは、濃厚で美味。

「発酵食品の魔法の力」小泉武夫・石毛直道編著(PHP新書) ISBN: 9784569772035

ご存じ「発酵仮面」の小泉武夫氏、民俗学者の石毛直道氏という黄金コンビに、食品研究者の鈴木建夫氏、藤井建夫氏が加わった、楽しい発酵礼賛本。この組み合わせは、発酵文化による町おこしを狙う秋田・横手市が仕掛けたものらしい。

著者それぞれの学術的な知見をもとに、発酵の仕組みや世界各地での分布などを易しく解説。合間には青森のアケビのナレズシから、イヌイットがアザラシとウミツバメで作る「キビヤック」まで、実に多様な発酵食品の逸話が紹介される。まあ、お馴染みの雰囲気だけど、改めて人類の知恵、そして自然の恵みに感謝。(2010・6)

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