「ガリレオの苦悩」
犯人が魔法を使っているのでないかぎり、必ずどこかに痕跡が残っているはずだ。そして魔法なんてものは、この世には存在しない
「ガリレオの苦悩」東野圭吾著(文藝春秋) ISBN: 9784163276205
気鋭の物理学者、湯川が事件の謎を解く、人気のガリレオシリーズの短編集。
ずっと積んでいて、ようやく読んだ。相変わらずの物語巧者ぶり。読んでみたら、先にドラマで見てしまって結末が分かっているストーリーもあったけれど、さほどがっかりしないで、すらすらと楽しんだ。
湯川がますます格好良い。もしかしたら読む側に、福山雅治のイメージが刷り込まれてしまったせいか。特に「攪乱す」。筋違いの怨みを抱いて挑戦してくる犯人に対峙し、クールを装いながらも一歩もひかず、科学者の誇りをのぞかせる。格好良くなった分、ちょっと変人っぽさは後退した感じかも。(2009・6)
ガリレオの苦悩 Yuhiの読書日記+α
『ガリレオの苦悩』 【徒然なるままに…】
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<探偵ガリレオ>シリーズの最新刊ですが、同時に2冊発売という、ファンにとっては嬉しいような困っちゃうような商品戦略になっておりますな。続けて新作が読めるのは嬉しくても、ハードカバー2冊分の出費を強いられるというのはなかなか辛いものがあります。
どうせなら半年、は長いですけど2~3ヶ月くらい間を空けてくれた方が楽しみも持続するというものです。が、それはそれで贅沢な悩みなんでしょうね。
同時刊行のもう一冊『聖女の救済』は長編作品ですが、こちらは短編集という具合に棲み分けというか色分けはなされています... [Read More]
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