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May 22, 2009

「レッドゾーン」

弱肉強食の世界の中で、我々が身につけなければならないのは、生き抜くための智恵と勇気です。したがって市場に正邪はなく、勝者も敗者もいない。生者と死者がいるのみです

「レッドゾーン」真山仁著(講談社) ISBN: 9784062154338 ISBN: 9784062154345

日本を代表する自動車メーカーに、赤いハゲタカが襲いかかる。前代未聞の事態を前に、伝説の投資ファンド総帥、鷲津が仕掛ける、誇りと希望と、生き残りをかけた闘い。

ヒットドラマ「ハゲタカ」原作のシリーズを一気読み。場面転換が非常に頻繁なので、ちょっと戸惑うこともあるし、いろいろな要素が最終的にぴったり収まっているかというと、異論があるかもしれない。東大阪はどうなったの、とか、若い女性弁護士はこういうことなの、とか。けれど、そんなことがさして気にならないほど、なにやら熱い思いが伝わってくる小説だ。それぞれに懸命に責任を果たし、組織を率い、信じる価値を守っていく男たち。しびれます。

荒唐無稽の発想のはずが、瞬く間に現実が追いついてきてしまう。そういうデッドヒートは、経済小説の宿命だと思う。だからといって、現実に向き合うことをやめはしない。百年に一度の大波だとかハーフエコノミーだとか、何が起こるか分からないという今を思い知らされているからこそ、揺るがないところに立ち返りたいのだから。2009年6月に映画化。(2009・5)

「レッドゾーン」真山仁著 講談社 カズハル@インクコム

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