「女たちよ!」
たとえば味噌汁を飲むお椀などは、絶対に厚手のものでなくてはならぬ、と思う。牛乳なんかも、薄手のグラスに注いで飲むよりは、瓶からじかに飲んだほうがよほどおいしい。
酒の場合も、いや、酒の場合はちょっとむつかしい。大ぶりのぐいのみで飲みたい、という気分の時もあるし、きょうは絶対に小ぶりの、薄手の伊万里の杯でなければならん、という日もある。
「女たちよ!」伊丹十三著(文春文庫)ISBN:4167131013
俳優、映画監督である著者の名随筆。
スパゲティの食べ方から、「ねえ、あたしのこと好き?」という愚問への対処法まで。はるか昔の学生時代、友人にすすめられて読んで、スノッブとはこういうことか、と感心した覚えがある。「男に食事に誘われて、飲み物をきかれ、あたし、ジュースかコーラ、なんて言うな!」といった怒りにニヤリとする。
つまりは好き嫌いを語っているわけだが、その語り口がおしゃれで、30年も前の著作とは思えない。巻末には「配偶者を求めております」という広告風の箇条書き。いわく「ごく贅沢に育てられたひと」「ただし貧乏を恐れないひと」…。このサービス精神は、遺作となってしまった三谷幸喜企画協力「マルタイの女」(1997)まで尽きなかった。(1982/10)
2005年3月に新潮文庫に再録。ISBN:410116732X
Comments
TrackBack
Listed below are links to weblogs that reference 「女たちよ!」:
» Cinema:お葬式 [それもエンタメ?]
伊丹十三監督作品「お葬式」(1984年) 伊丹監督の言わずとしれた劇場用映画監督 [Read More]
COCO2さん、お誕生日おめでとうございます。
伊丹監督の作品は大好きです。もっと沢山
映画を撮って欲しかったですね。
この本は読んでいませんが、おもしろそう
ですね。探して読んでみます。
Posted by: 電算担当者 | July 09, 2004 11:33 AM