« 「昭和史 1926-1945」 | Main | 「幻夜」 »

June 19, 2004

「臨場」

「調査官ーー検視で犯行の動機や引き金まで知るのは無理です。そのことは調査官が一番よくご存じのはずではないですか」
「わかると言ったらどうする?」
一ノ瀬は目を見開いた。

「臨場」横山秀夫著(光文社)ISBN:4334924298

ニヒルな検視官、倉石を主人公にした警察小説。
使命感や家族愛を描きつつ、謎解きの小技も詰め込まれた贅沢な連作。優秀で、上司に媚びない主人公だけでなく、一作ごとに変わる登場人物それぞれの洞察力が深くて読ませる。文章の無駄のなさもさすが。事件現場の「通行止め」をあしらった装丁が目を引く。(2004/5)

浮世亭風流24号。でやっとけ!: 『臨場』

« 「昭和史 1926-1945」 | Main | 「幻夜」 »