「二列目の人生 隠れた異才たち」
朝三時に起床、原稿を書く。八時に終わって、定刻出社。夜八時、就床。「意志の強い人でした。この点、明治人間ですよ」
「二列目の人生 隠れた異才たち」池内紀著(晶文社)ISBN:4794965664
学者、画家、料理人…。伝記エッセイで、第一人者の陰にかくれた16人に光をあてた。
例えば秦豊吉。帝劇社長などを歴任し、昭和8年にテレビの興隆を予見していた才人。一方でエリート商社マン時代にベルリン滞在の経験を持ち、退廃の色濃い著作を残した。軍国に向かう世相に反したその美意識を、著者は鴎外と重ねる。
実際に近くにいたら、少し辟易とするような異才たちの情熱。名声とはまた別の価値が、宝物のように胸に残る。(2003/6)
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秦豊吉のことをもう少し知りたいのですが、直接ご存知でしたか?著書や経歴などは知っているのですが、実際、どういった人物だったかなど知りたいと思っております。もしよろしければ、何かご存知でしたら教えてください。
Posted by: 秦 英之 | August 25, 2005 11:33 AM