「死都日本」
スサノオが泣き喚くと山が枯れ、川が乾き、海が干上がり、万の災いが世に満ちた
「死都日本」石黒耀著(講談社)ISBN:406211366X
現役の医師が、個人的関心に突き動かされて書いた前代未聞の「噴火小説」。
想像を絶する自然の猛威は、とにかく怖い。次から次へ襲いかかる厄災の迫力で、500ページを一気に読ませる。危機対応のサスペンスとしても読めるが、随所にちりばめられた火山を巡る文化的考察も相当に興味深い。古事記は噴火災害を警告した書だという説も登場。ニッポンに住むすべての人にとって、火山が決して遠い存在でないと思わせる。(2003/9)
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読書感想「死都日本」
死都日本
【評価】★★★
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medihenです。
コメントありがとうございます。
日本の創世神話たる古事記は、噴火災害を描いたもの、とだけ書くと、フーンという感じですが、科学的に想定される被災状況の描写と古事記の記述を突き合わせられると、説得力ありましたね。
Posted by: medihen | August 12, 2004 11:21 PM