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秋の誕生日祝いで、米菜°sakura織音寿し(ベイサイドサクラ オリオンすし)でディナー。中央区銀座6-12-12SAKURA MARKS Ginza612 12F。6263-8395。世界各地のオイルと塩でイタリアン風に魚を食べる、変わり鮨です。お寿司と思うと裏切られるけど、組み合わせの多彩さが楽しい。
Ginza6裏の雑居ビルにあり、カウンターのみ。隣は天ぷらとか。
握り13貫と一品料理5品のお任せコースに、ペアリングでひとり2万9000円。シャンパンをもらい、まずバーナーで炙った香ばしい海苔巻きを、シンプルにシチリアのオリーブオイルが食欲をそそる。一品料理は庄内浜の珍しい「がさ海老」のカリッとしたセモリナ(パスタに使う粗い粉)フリット。握りになって、スズキはレモン締めセビーチェ(香草マリネ)。スズキ科のいしなぎは王道バジルオイルで。鰤の子供わらさはビネガーマリネでさっぱりと。
ここで色とりどり野菜のバーニャカウダが挟まる。生姜代わりのセロリと茗荷、名物もって菊などの漬物もいいアクセントだ。
握りのあおりイカは生姜オイル、鯵はエグレヒオ(スペインの有名な有機オリーブオイル)で。甘エビはまさかのベルガモットオイル。意外といけます。そしてがさ海老を今度は握りのレモンオイルで。色は茶っぽいけど、大ぶりで超ねっとりして美味。
いったんヤナギカレイのグリルを挟む。サルモリーリオソース(シチリアのレモンとオレガノ、ニンニク)で。握りに戻って、鰆炙りは相性抜群の燻製オイル。鮪は絶妙なトマトの漬けをニンニクオイルで。ここで意表を突いて鯖が出て、金胡麻オイルで香ばしく。
一品の最後は、スズキの皿焼きをハーブバターソースで。そして握りは美しい雲丹を、甘みを助長するブラッドオレンジオイル。最後の穴子はひねりを効かせたワイン煮を炙ったもの。甘いタレか塩を選べます。握りはそれぞれ、塩も粒の大きさを変えたり、懲りまくり。
デザートはとろける柿など季節の果物。バースデープレートも作ってくれました!
オーナーは鶴岡のイタリアン、アル・ケッチアーノで知られる奥田政行さん。頑張って下さい!
楽しいミュージカル映画版の後、日本料理柳燕(りゅうえん)で贅沢ディナー。中央区日本橋人形町2-10-11 KYOE PLAZA日本橋人形町7F。6264-9508。
賑わいが戻りつつある人形町の古い商店街、元は扇屋さんだったという小さいビルに、今春オープンした正統和食店。予約時間厳守、香水や一眼レフNGと、事前アナウンスにちょっと身構えたけど、行ってみたらとてもフレンドリー。奇をてらわず重すぎず、しかしとても手の込んだ、組み合わせで意表を突く料理の数々、そして珍しいお酒のチョイスで、大満足でした! カウンター8席のみ。
おまかせコース秋・冬は20,000円。まず八海山のビールで一息いれ、雲子飯蒸しにイクラ。お椀は白皮ぐじの焦げ目が香ばしく、柔らかい蕪、菊花が美しい。お刺身はねっとり白イカとクエを塩と昆布入り醤油で。続く戻り鰹の炭焼きは揚げ茗荷のすり流しがびっくりで、チリ酢ジュレも加えたバランスが素晴らしい。
金目の焼き煮付けは、葉山椒とほっこり揚げ栗で秋らしく。鴨と海老芋の治部煮風は春菊の苦みが、また鰻もウザク風に、根三つ葉と菊花の土佐酢が効いている。人形町らしい葱鮪鍋は、細い青葱と柳松茸でシンプルながら胡椒がいい香り。お出汁は一口ラーメン(小吸麺)で味わいます。
〆の新米「雪椿」は、ちりめん山椒、秋刀魚の梅煮、ぬか漬けに加え、お替わりしちゃって卵かけご飯(中村農園)に削り立てのピンクの鰹節が美しい。蜆の赤だしと。デザートはモンブランと塩アイス。器、グラスも上品です。
店長・森藤(もりとう)宏さんが料理に合わせて少しづつ出してくれる日本酒は、すっきりと重ためのアクセントが絶妙。群馬・土田酒造の「研究醸造データ15」や秋田・新政酒造「涅槃龜(にろがめ)」でアミノ酸がっつりな一方、柏崎・阿部酒造「REGULUS」は白麹でフルーティー。ワインも各種あります。
一人2万5000円ほどと、贅沢して後悔なし! 気さくで声のいい店主・野呂敏人さんはつきぢ田村出身とのこと。おにく花柳の姉妹店だそうです。
サンス・エ・サヴールSens & Saveursで接待ランチ。千代田区丸の内2-4-1丸ビル35F。050-5487-9492。
双子のプルセル兄弟による南仏のミシュラン店ル・ジャルダン・デ・サンスの日本店。窓が大きく、ゆったり円卓が並んだダイニングが気持ちいい。
ランチの特別4品コース5000円だけど、1皿1皿凝っていて、たっぷり2時間。豚足のコロッケやガスパチョをつまみ、アミューズはカボチャの冷たいポタージュ、前菜のホタテはカボスのおろしをかけて。メーンはシャラン鴨のローストをチョイス。美しいデザートと、コーヒーは6種のブレンドから好みを言って選んでもらうスタイル。お茶菓子も。
ひらまつグループ。
長野のコンサート帰りに、クエルドクエルでディナー。マダムが急な予約に戸惑いながらも対応してくれました。長野駅から徒歩5分。長野大通り沿い、外階段をあがるビストロです。長野市南千歳2-8-5長野大通りホテルナガノアベニュー2F。050-5285-3877。
1976年オープンだそうで、広いダイニングは昭和の乙女チックが満載。中央にピアノ、シャンデリアやキラキラ電飾、可愛い人形、置物が並んで楽しい。上品なマダムが丁寧に迎えてくれます。
コースはアミューズの後、名物だというワカメのポタージュを追加。渦巻き模様がインパクト大で、旨みたっぷりだ。メーンは「ステキなミスターQdeQステーキ1946」。万平ホテル出身のご主人が、なんと1964年東京五輪の選手村、帝国ホテル村上信夫シェフ配下の最年少スタッフだったことにちなんでいるとか。サーロインステーキに古典的なフレンチブラウンソース、マッシュポテト添え。スパークリングとワインを頂き、デザートとコーヒーでひとり1万円弱。
ご主人はもう高齢だけど、マドモワゼルミホが受け継いでいるとのこと。ごちそうさま!