13デイズ

1962年キューバ危機を、なんとか核戦争を回避しようとするケネディの特別補佐官ケネス・オドネル(ケビン・コスナー)の視点で描く。「カクテル」のロジャー・ドナルドソン監督。録画で。

キューバ関連だし、朝鮮半島情勢の連想もあって鑑賞。家族を愛するヒーローのケビン・コスナーVS開戦を主張する軍幹部という構図が中心だ。肝心の、いかにして開戦を回避したか、はソ連の内幕を描かないとわかりにくいかな。
盛り上がるのは、ちょっと馬鹿にされてた国連大使アドレー・ユーイング・スティーブンソンが、大演説で国際社会を味方につけるところ。こういうソフトパワーは、アメリカ民主党系の理想なのかもしれない、なんて思っちゃう。ケネディが結局はオドネルよりも、実弟で司法長官のロバートのほうに、精神的に頼る感じがちょっと寂しい。

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最後の忠臣蔵

忠臣蔵外伝で、討ち入りを生き残ってしまった武士の悲哀を描いた、しみじみ時代劇。原作・池宮彰一郎、脚色・田中陽蔵、監督・杉田成道、撮影・長沼六男。ワーナーのローカルプロダクション本格参入の第一弾だったそうです。録画で。

キャストがはまり役で、主人公・瀬尾孫左衛門は、凡人の苦悩を描いたら右に出る者はいない役所広司。討ち入り前日に逃亡したとの汚名に耐え、実は大石内蔵助の命で隠し子・可音(桜庭みなみが可愛い)を守り育てる。忠義を揺らす2人の淡い恋。見守るゆうの安田成美は、島原で全盛を誇った夕霧太夫という設定で、なかなか色っぽい。
やはり大石から名誉の切腹を許されず、生き残って遺族を尋ね歩いている寺坂吉右衛門は佐藤浩市。その大石は片岡仁左衛門で、つくづく残酷なんだけど、この人ならと思わせちゃう。そして可音を見染める豪商・茶屋四郎次郎の息子に山本耕史、終盤で田中邦衛もちらり登場。

映像の作り込みがさすがに丁寧で、竹林や川、芝居小屋など、江戸の風景がいちいち美しい。
またセリフを抑制し、文楽「曽根崎心中」の映像を使って、心理を深堀りしているのが、端正でなかなか効果的だ。竹本座のロケはこんぴら歌舞伎の金丸座、なんと床は咲大夫・宗助・清志郎、黒衣の人形遣いは勘十郎・簑二郎と贅沢。こんな仕事もしてたんですねえ。

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塔の上のラプンツェル

ウォルトディズニーアニメーションスタジオの長編作品50作目だそうです。監督はバイロン・ハワード、ネイサン・グレノ。3Dの壮大華麗な映像にのせて、愛くるしいヒロインが歌いまくるザ・ミュージカルだ。大ヒット作「アナ雪」につながる仕掛けにめちゃめちゃ納得。

グリム童話を元にしているけど、正調・王子さま噺。王子といっても助けに来るのは大泥棒のフリン(ユージーン)で、格好よく、かつかなりワルなのも乙女心をワシヅカミにします。キャラ設定が巧いなあ。
ディズニー・ヴィランズのマザー・ゴーテル、王女の親友カメレオン、警護隊長の愛馬マキシマスもそろそろ存在感たっぷりだ。
ラプンツェルの吹き替えは中川翔子だけど、達者な歌は小此木麻里。曲はディズニー映画でお馴染みアラン・メンケンで、「輝く未来」が伸びやかだ。

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ゴールデンスランバー

伊坂幸太郎のヒット作を映画化。中村義洋監督。堺雅人。録画で。
シンプルになっているが、原作の妙に明るい雰囲気を良く伝えているんじゃないかな。堺の相当追い詰められてるのに、終始飄々としたキャラクターに無理がない。謎の男キルオ役の濱田岳ら、俳優陣の演技が確か。思い出の力、というのが、この物語のチャーミングなポイントだと思うのだけど、そのための若作りシーンもよくできてる。
なにしろ岩松了さんは声だけの出演だもの、配役が贅沢だなあ。楽しめます!

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ツーリスト

ジョニー・デップ、アンジェリーナ・ジョリーという豪華スター顔合わせ。2転3転のサスペンスなんだけど、ノリはなんだかB級。そういう意味では「ナイト&デイ」にちょっと通じるかな…と思ったら、当初キャスティングされてたトム・クルーズが降板して「ナイト&デイ」のほうに出演したんだとか。ありゃありゃ。フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督。録画で。

とはいえ、フランス映画のリメイクだそうで、お洒落な感じが案外楽しめる。どこにでもいそうなアメリカ人観光客フランク(デップ)が、傷心のヴェネチア旅行で謎の美女エリーズ(ジョリー)と知り合い、びっくりの陰謀に巻き込まれていく。
とにかくヴェネチアならではの、歴史ある風景が素晴らしい。「ローマの休日」以来の伝統の観光フィルムだな、と思ったら、大詰めでこの「観光客」というキーワードが効果的に使われていて、ニヤリとさせます。

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ナイト&デイ

ジェームズ・マンゴールド監督、パトリック・オニール脚本、トム・クルーズ、キャメロン・ディアス。録画で。

田舎娘(娘と呼ぶにはとうが立っているけれど)のジューンが、空港でロイという色男とぶつかり、同じ飛行機に搭乗する。ラッキーと思っていたところが、機内でロイが襲われて逆襲、それからとんでもない逃亡劇に巻き込まれる。
徹底的に非現実的で脳天気、あっけらかんとしたB級スパイアクションを、大真面目、かつ抜群のテンポでA流に作り上げた姿勢に大拍手。とにかく主演の2人が、大物の立場も年齢もかなぐり捨て、まさかのアクションと王道ラブコメディを演じきっている。「見ちゃいられない」と思う人ももちろんいるだろうけど、個人的にはそれでこそスター!とおひねり投げたくなっちゃいましたよ。特に終盤、一般人のジューンが主導権をとり始めるあたり、ありえなくて痛快。
物語のカギになる曲がホール&オーツっていうのも、微妙でいいなあ。日本だったらどんな位置づけなんだろう。アルフィーとかかな?

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インセプション

クリストファー・ノーラン監督・脚本。レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット。録画で。

人の夢(潜在意識)にもぐり込んで情報を盗み取る、産業スパイを描いたSF。ディカプリオ率いるスパイチームが、ライバル企業を陥れるべく御曹司にあるアイデアを植え付ける、という難しい依頼をあえて引き受け、冒険を繰り広げる。

街の景色が紙みたいにめくれ上がる、ものすごいCGが公開当時に話題で、そのあたりは確かに圧巻です。あと、狭いホテルの廊下での無重力状態のアクションとか。派手なドンパチが続くんだけど、意外に印象が淡々としていて暗いのも格好良い。

ただし、潜在意識が何層にもなっていて、夢の主がスパイに攻撃を仕掛けてきたり、夢から抜け出るのにきっかけが必要だったりと、理屈がかなり難しい。そこにディカプリオの過去、妻との葛藤がからんできて、現実なのか夢なのか、途中からは正直、何が何だか。実は哲学的なお話なのよね。ラストの解釈にもいろいろ議論があったようです。理解するには、いつか再見しなきゃいけないかな~ ふう。

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アリス・イン・ワンダーランド

ティム・バートン監督。ミア・ワシコウスカ。映画館で。

話題の3Dを体験してみた。字幕を読むのは辛いと聞いていたので、吹き替えを選択。マッド・ハッター役のジョニー・デップ、赤の女王のヘレナ・ボナム=カーターが期待通りの怪演です。アン・ハサウエイの白の女王が美しく、現実感の薄い深田恭子の声が合ってた。

ストーリーはルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を下敷きにした後日談。大人になったアリスが幻想の国での闘いの末、現実世界のお膳立てされた婚約に反発して、という展開は、ナンセンスなアリスの雰囲気とは、ちょっと違う感じ。画面からこっちに飛んでくる青い蝶とか、色鮮やかな3Dはなかなか見応えあったけど、イマジネーションのぶっ飛び度合いでは「チャーリーとチョコレート工場」のほうが上だったかも。

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相棒 劇場版Ⅱ

和泉聖治監督、輿水泰弘、戸田山雅司脚本。水谷豊、及川光博、小西真奈美、小澤征悦、岸部一徳。劇場で。

ドラマの放送開始10周年記念だそうです。シーズン9の第9話からストーリーがつながっていて、しかも映画の後にシーズン9の最初の方がつながるという、ややこしい展開。テレビで観てるときは全然気づかなかったけど。はは。

発端は警視庁内部で起きた、幹部を人質にとるという大胆不敵な籠城事件。でも、東京マラソンが舞台だった2008年の劇場版第1弾に比べると、劇場だから、といういかにも派手な仕掛けは陰をひそめた。その分、前半はお馴染み原田龍二らをまじえた軽妙なやりとり、後半は複雑な事件の背景と、込み入った人間ドラマで、じっくり見せます。
まあ、このスタッフだから、同じパターンは繰り返さない、ということかしらん。そのへんが「踊る」シリーズとは、ひと味違う感じですねえ。

ミッチーがすっかりいい味出してましたね。個人的には幕切れの展開がかなりショック。ええっ、そうなっちゃうの? これからどうなっちゃうの? というわけで、また見続けちゃうんだなあ。

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