クヒオ大佐

吉田大八脚本・監督。堺雅人、松雪泰子、満島ひかり。録画で。

1970年代から90年代に実在し、米軍大佐でカメハメハ大王やらエリザベス女王の末裔という奇抜な設定を使った結婚詐欺師を題材にしている。しかし内容はほとんど創作らしく、湾岸戦争当時の日米関係を背景に、情けないクヒオ大佐と日本の姿を重ねている。

とにかくクヒオさんは情けない。狙う女性は銀座のホステスを除くととても地味で、小さいお弁当屋さんを営む女性、それから田舎町で子供に科学を教えている学芸員。ホステスさんには実は英語ができないことを見抜かれちゃってるし。堺さん、なんと付け鼻ですよ。怪し過ぎ。スローテンポで脱力系のコメディなんだけど、見え見えの嘘が哀しいです。

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南極料理人

沖田修一監督、堺雅人、生瀬勝久、きたろう、高良健吾、豊原功補。録画で。

大作ドラマ「南極物語」にやっぱり堺さんが出ていて、この映画のことが一部でよく引き合いに出されるので、録画してあったのを観てみた。正直あんまり期待してなかったんだけど、めっちゃ秀作でした!

実際に観測隊に派遣された海上保安官のエッセイが原作。ペンギンさえいない極寒の基地で、男ばかりたった8人が共に1年強を過ごす。その想像を絶する苛酷な生活を、涙も感動も一切なく、徹底してコミカルに、飄々と描いてます。
いや~、笑った。特に高良くんの切ない恋。もちろん全くシチュエーションは違うんだけど、ぎりぎり追いつめられたとき、自らを笑うことによって人としての尊厳を保つ、という雰囲気は名作「ライフ・イズ・ビューティフル」を思い出しました。

絶妙の間で笑いをとりつつ、それぞれの知性と真面目な人柄をにじませる俳優陣が、みな巧い。だんだん髪が伸びて、むさ苦しくなるあたりの作り込みもいいし。まあ、雪氷学者とか大気学者って何なのか、実は最後までよくわからなかったんだけど、それはそれとして。
エンドロールの映像、バックに流れるユニコーンの「サラウンド」がよく合っていて、泣かせる~ 観てよかったです。

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のだめカンタービレ最終楽章

人気コミックのテレビドラマを、なんと前編、後編にわたって映画化。前編ではドラマ版の演出家、武内英樹が映画デビュー。後編の監督は川村泰祐。出演はドラマに続いて上野樹里、玉木宏、山田優、竹中直人ら。録画で。

ヨーロッパ各地のロケによる風景が豪華だけど、全体のトーンはまあ、ドラマの延長線です。テンポの良さ、全編を流れるクラシックの名曲の心地よさは抜群。

上野樹里のはちゃめちゃなヒロインが、ドラマに続いてはまり役で、時代劇なんかより断然いい。玉木宏も色気アリ。ただし青春群像としては、年齢的にそろそろ限界で、最終楽章という位置づけに納得です。

大詰め、のだめのデビューは強引過ぎて、正直ちょっと興ざめ。それでも単純な成功劇や恋愛ドラマではなく、芸術家として厳しく終わりのない道に、覚悟をもって踏み出していく、というテーマは秀逸だ。原作がしっかりしているんでしょうね。

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アマルフィ 女神の報酬

西谷弘監督、亀山千広製作総指揮。織田裕二、天海祐希。録画で。

実は先に続編のドラマ「外交官黒田康作」を観て、遡って観てみました。ローマで勃発した日本人少女誘拐事件と、謎めいた外交官黒田の活躍。いや~、なかなかだと思うんですよ。キャストは揃ってるし(声の出演の次官役は中井貴一!)、次々出てくるイタリアの観光地は綺麗だし、サラ・ブライトマンの歌も聴ける。
まあ、予想通りの全編織田ワールドではあります。飛行場の登場シーンとか、福山雅治と遭うところの表情とか、もう格好良すぎて笑っちゃうくらい。それはそれで、楽しめるんじゃないかと。

舞台装置が大がかりな割に、サスペンスにあんまりヒネリがないのが、ちと残念。このあたり、脚本クレジットがないことと関係あるのかしらん。よく考えると、先に見ちゃったドラマと構図が…。さらなる劇場版が準備されているそうなので、そちらでは、もうちょっと工夫希望。

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第9地区

南ア出身コンビのニール・ブロムカンプ監督、シャールト・コプリー主演。録画で。

いやー、評判通り気持ち悪かったです。なんといってもエビに似たエイリアンの造形、だんだんエビ化していく主人公ヴィカス(「ザ・フライ」並み)、そして激しい戦闘シーン。ヨハネスブルクのスラム街で撮影したとかで、ドキュメンタリータッチでリアルに迫る。セリフもかなりアドリブらしい。
エイリアンが住む難民キャンプ第9地区のすさみ加減や、そこで間抜けなエイリアンを食い物にしているナイジェリアギャング、ヴィカスを追いつめる残忍な傭兵集団なんかの存在も、なんとも夢がない。SFとは思えませんよ。

ヴィカスがまた、とんでもない災難に遭うんだけど、やな奴なんで全然同情できない。エイリアンのクリストファー親子のほうが格好良いとは、どういうことだ。でもヨハネスブルク上空に、こ汚い宇宙船が浮かんでいる映像は凄く印象的。夢に出てきちゃいそうな映画でした~

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TSUNAMI

ユン・ジェギュン監督。ソル・ギョング、ハ・ジウォン。試写で。

リゾート地ヘウンデを津波が襲うパニック映画。巨大貨物船が縦になり、釜山のクァンタン大橋の上にコンテナが降ってきて、キム・イングォンが逃げ回るシーンが、CG合成とはいえ凄かった。水の視覚効果はハンス・ウーリック。
漁村の開発に関係する実力者の改心、別れた妻子への愛情、格好良い救助隊員の自己犠牲など、ドラマが錯綜するけど、ほぼ想定の範囲内かな。ちなみに原因が対馬の地盤地下って設定は、かなり無理があるようだけど、ちょっと怖い。

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ウィッチマウンテン 地図から消された山

アンディ・フィックマン監督。元レスラーのドゥエイン・ジョンソン、カーラ・グギノ。録画で。

ディズニーの実写映画。異星人に遭遇したタクシードライバーがオタク科学者と協力して、政府が回収した宇宙船に彼らを送り届ける。なんだか古典的な展開だなあ、と思ったら、1975年「星の国から来た仲間」のリメイクだそうです。冒頭から、アメリカ人って本当にUFO談が好きなんだなあ、と思わせる。日本でいったら幽霊話みたいな感じなのか。政府が秘密基地に隠匿してるって設定が、お約束。
ラスベガスを舞台に、飛行物体や列車もからんだ派手なカーチェイスがあるし、悪役キーラン・ハインズは重々しいんだけど、どうも全体にB級感が漂う。最後は気持ち悪いエイリアンとの、ただの殴り合いだし。さすが元レスラー。なぜか子供の姿の異星人の兄、アレクサンダー・ルドウィグの感情がこもらない感じ、上手です。

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レッドクリフ part2

ジョン・ウー監督、トニー・レオン、金城武、リン・チーリン。録画で。

いよいよ赤壁で激突する孫権・劉備軍と曹操軍。

中盤までは孫権の妹、尚香を演じるヴィッキー・チャオが溌剌として魅力的。男装して敵陣にもぐり込み、友情というか、ほのかな悲恋も経験する。
諸葛亮の「草船借箭の計」、劉備軍の偽の撤退などを織り交ぜつつ、終盤は美しすぎる小喬が、風待ちの時間を稼ぐため、曹操の元に乗り込む大活躍。そして戦闘シーンになだれ込む。案外、ドラマは控えめだったかなあ。

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インビクタス

クリント・イーストウッド監督、アンソニー・ベッカム脚本。モーガン・フリーマン、マット・デイモン。録画で。

1994年、南ア初の黒人大統領となったマンデラを描いた超感動作。大物同士の顔合わせは、モーガン・フリーマンがイーストウッドに監督を依頼して実現したとかで、全編思い入れたっぷり。セリフがいちいち胸に迫り、もう、泣きっぱなしですよ。

根深い人種の対立を克服して、南アを豊かな国にするため、あえて白人・富裕層を象徴するラグビーの代表チームを応援するマンデラ。彼の政治的な打算や、家族との軋轢にも触れている。実話ながら、あまりにできすぎた展開なので、下手したらしらけそうなんだけど、ただマンデラを褒め称えるだけではないので、引き込まれる。
周囲からみたマンデラを描くのに、マット・デイモン演じる代表キャプテンに的を絞った展開も、わかりやすくていいなあ。長い弾圧を耐え抜き、怨みと怒りを乗り越えて目的に向かって進む鋼鉄の意志。しびれます。

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パリより愛を込めて

ピエール・モレル監督。ジョン・トラボルタ、ジョナサン・リース・マイヤーズ、カシア・スムトゥニアク。試写で。

けっこう面白かった。リュック・ベッソン原案で、お気に入り「トランスポーター」の撮影監督が監督を務めてる。
まあ、謎解きとかストーリーはあえて脳天気な感じだけど、CIA見習いのジョナサンは頼りないながらなかなか色気があり、そして何と言ってもトラボルタの怪演! CIA捜査官ワックスを演じてますが、なんとスキンヘッドで、でっぷりしていて、掟破りに銃を撃ちまくる。「ヘアスプレー」に続き、観客をのけぞらせ、あきれさすことを楽しんでいる感じ。いやー、プロですねえ。ダンスみたいなアクションシーンやパリの表と裏といった味付けも。

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