トランスポーター2

リュック・ベッソン製作・脚本、ルイ・レテリエ監督、アクション監督はコーリー・ユン。ジェイソン・ステイサム。機内で。

面白かった「トランスポーター」の続編で、おなじみ無口で完ぺき主義の運び屋フランク・マーティンが大活躍。問答無用に痛快です! ぜえったいあり得ないドライビングテクニックは健在。今回の不死身車はアウディね。

誘拐とか殺人ウイルスとか、仕掛けは荒っぽいし、無駄に露出度の高い悪役とかの行動も滅茶苦茶です。でも、車道でほとんどひかれかけても冷静沈着なフランクが格好良いから許す。
第1作に比べると、乾いたしゃれっ気が今ひとつなのが残念。とはいえフランクがカタギになろうとフランスからマイアミに移り住んでて、だけどアメリカ飯はまず過ぎってあたり、ニヤリとさせてくれます。

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ALWAYS 三丁目の夕日

評判の良かった邦画を、ようやく録画で観た。白組の山崎貴監督・脚本・VFX、「相棒」の古沢良太共同脚本、ROBOT製作。吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希。

東京タワー建設中の東京・下町(愛宕あたり)。「鈴木オート」の一家と集団就職で上京した六子、向かいの駄菓子屋のあんちゃん、居酒屋のママ、その知人の息子たちとの温かい触れ合いを描く。
べたべたの人情もので、まあ、手もなく泣かされちゃう。どんどん家電が充実していくさまが郷愁を誘い、高度成長に向かう希望がしみるという仕掛けだ。なあるほど。町並みなどの作り込みはさすが。

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容疑者 室井慎次

君塚良一脚本・監督。柳葉敏郎、田中麗奈、哀川翔。録画で。

「踊る大捜査線」スピンオフ映画の第2弾。被疑者側にたつ弁護士の罠や、警察官僚の権力闘争にあらがい、勇気をもって真実を知り、人を守ろうとする室井警視正の孤独な闘い。

真下版と比べてかなり楽しめたかも。君塚良一恐るべし。
事件は地味だし、謎解きもさほど凝ってないんだけど、映像が格好良かった。照明がやたらに暗い謝罪会見シーンとか、石テーブルにパソコンが並ぶだだっ広い弁護士の事務所とか、正義とはほど遠い嘘くささ。寒風吹きすさぶ新宿は西部劇並みにすさんでるし、大杉漣さんの公安課長が台詞もなく、暗がりでちらっと映るところは怪しさ抜群。教会みたいな捜査本部のクライマックスシーンは、まるで舞台劇。
それと、室井さんと田中麗奈演じる新米弁護士がやりとりする、いくつかのシーンもお洒落だった。広い階段や、やたら時計が多い昔ながらの喫茶店、雪で飛行機が遅れて、思いがけず語り合っちゃうシーン。主役をちゃんとみせるのは大事だよね。

俳優陣は相変わらず豪華。敵役を楽しんでる感じの八嶋智人、吹越満、佐野史郎。一筋縄でいかない筧利夫、真矢みき。品川徹さんの検事総長の貫禄は、さすがにやり過ぎだろって思ったけど。ふふ。

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交渉人 真下正義

本広克行監督、十川誠志脚本。ユースケ・サンタマリア、寺島進、國村隼。録画で。

「踊る大捜査線」のスピンオフ映画。クリスマスイブに勃発した地下鉄テロで、日本初の犯罪交渉人、真下警視が活躍。

イブの東京という非日常感、地下鉄の実験車両「クモ」が秘密の「脇線」を暴走する設定は、大がかりで魅力的。副都心線なんかの使い方も東京大好きな「踊る」らしいよね。ロケ地を探したりするのも楽しそう。出演者はユースケの持ち味を生かした冷静な真下、寺島演じる乱暴な木島係長がみせる。西村雅彦、今井朋彦がひと言もしゃべらないという展開も贅沢だなあ。画面に出てくるだけでにやにやしちゃうけど。

でも、肝心の謎解き、伏線の回収がよくわからなかったのよ。私がおばかなのか。すっきりしなかったなあ。残念。

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バットマン ビギンズ

クリストファー・ノーラン監督、クリスチャン・ベール。録画で。

言わずと知れたアメコミ実写版第5作。富豪の青年、ブルース・ウェインがバットマンとして生きるようになった発端を描く。悪役はなんと「シンドラーのリスト」のリーアム・ニーソン。

アメコミだし、アクションだけど、真面目な雰囲気です。バットマンって、少年時代の父親の死のショックとコンプレックスを抱え続ける、案外暗い人だったのねー。もう全編、悩みまくり。
科学を駆使した謎のヒーローというより、普通の人がヒマラヤで厳しい忍者の修行をして、無敵のバットマンに至った、という造形も面白い。都市に有害ガスをばらまくという敵のテロ計画が、なんだか本気で怖いです。

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「宇宙戦争」

スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演。劇場で。

GHウエルズ原作のSF。1938年の、あまりに有名なラジオドラマ版なども取り入れいているそうです。

評判通り、とにかく怖かった。正当派パニック映画といえるのではないでしょうか。特に音。雷などの大音響も、劇場の後方から聞こえる、かさこそ動く小さな気配も。
それから冒頭、「あいつ」が地下から登場するときの、普通の下町が粉々に破壊されるシーン。絶望感が圧倒的だ。客席にいて、上映が始まる前は結構賑やかだったグループも、息をのんでましたね。

物語は、とにかく普通の庶民である一個人が逃げまくるだけ。そこが、私としては好感がもてた。パニック映画なんだけど、ありがちな苦悩する大統領も、学者も、祖国愛も人類愛も皆無。いったい何が起きているのかという説明部分さえ、主人公が逃げながら聞く風評のたぐいだけだ。
そういう意味で、大予算の娯楽作としては地味な印象だし、何かもうちょっとドラマの伏線が欲しかった気もするけど、「9・11」を意識したらしい、謙虚さを感じた。

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「シンデレラマン」

ロン・ハワード監督。ラッセル・クロウ、レニー・ゼルウィガー。劇場で。

大恐慌時代、貧しさから闘いの道を選んだ実在の人物を取り上げた直球ボクシング映画。
自助努力と家族愛。ひとつ間違えると鼻につきかねない「アメリカの良心」を、主演の二人が、無骨に演じ切る。やっぱり才能がある人たちというか、うまいよね。それからセントラルパークがダンボールハウス街になってしまう、恐慌の現実が迫力。最近は、ひょっとしたら遠い話ではない感じだけに。子役の可愛さも光ってました。

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「チャーリーとチョコレート工場」

ティム・バートン監督。ジョニー・デップ。劇場で。

ロアルド・ダールの児童文学が原作のファンタジー。「えー、これが児童文学なのー」とのけぞっちゃうくらい、映像のけばけばしさと、ちょっとブラックな味つけがたまらない。

ジョニー・デップがまたしても怪演! 天才ショコラティエで、孤独で、愛を知ら ないチョコレート工場長のウィリーは、まるでマイケル・ジャクソンのよう。全然無垢じゃない変な子ども達も、現実にいそうに思えてくる。

そして何より、工場の従業員で、全員同じ顔をしている小さい「ウンパ・ルンパ族」のダンス。「ムーラン・ルージュ」の「ライク・ア・ヴァージン」のシーンに匹敵する楽しさです。ほかにも賢いリス達、 名画のパロディーなど、ネタが満載。

お話としては、ダイジェストにしてしまうと家族愛を描いていて、至極まっとうなんですが、そういう本筋より、イメージの奔流をエンジョイした。ウォンカバーが欲しいよぉ! 

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「Mr & Mrs Smith」

「ボーン・アイデンティティー」のダグ・リーマン監督。ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー。録画で鑑賞。

ひと言で言ってしまうと、壮大な夫婦げんかの映画です。公開時の評判通り、洒落てて笑えて痛快だった。

腕利きの殺し屋夫婦が主人公。辻褄という点では、いろいろと突っ込みどころがありそうだけど、私としては、こういうの好きです。暴力を描いて、暴力を感じさせない、というか。映画じゃないと、なかなか味わえない感触ではないでしょうか。

それから、壮大な嘘を力一杯みせてくれるスターのオーラ。存在自体が非日常だなー。「ブラピはオバマの遠い親戚」という話も凄い。「9世代離れたいとこ」って、遠すぎる気もするけど。

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「真夜中の弥次さん喜多さん」

しりあがり寿原作、宮藤官九郎監督。長瀬智也、中村七之助。録画で。

時代劇コメディー。恋人同士である長瀬と金髪七之助の東海道の旅、なのだが、とにかくはちゃめちゃで気持ち悪い。特に七之助さんが洒落にならない危うさ。とはいえ、役者陣は達者です。これを観て以来、荒川良々のイメージが巨大な仏像みたいになっちゃいましたよ。

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