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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ

Huluで配信されたビリー・ホリディの伝記映画。ジャニス・ジョプリンが影響を受けたジャズ歌手だし、サスペンス色もあるとのことで劇場に足を運んだけど、なんとも散漫で、残念でした~ リー・ダニエルズ監督、ピュリッツァー賞作家のスーザン=ロリ・パークス脚本。新宿ピカデリーで。

2015年発刊のノンフィクションをベースに、連邦麻薬局長官ハリー・アンスリンガー(ギャレット・ヘドランド)が執拗にビリー(1984年生まれの歌手アンドラ・デイが熱演)を追い詰めたのは、ビリーが政府の圧力に負けずに「奇妙な果実」を歌い、黒人に対する凄惨なリンチを告発し続けたから、というのが主題。NYのクラブ「カフェ・ソサエティ」出演時の定番曲となり、1939年に録音されたこの曲は、確かに暗くて、ずしりと重い。
でもカーネギーホール出演をはじめ、華やかなスターだった一方、ビリーの私生活が無軌道を極め、酒と各種の麻薬でぼろぼろだったのも確か。厳しい差別に加えて、少女時代の劣悪な環境やパートナーたちの搾取・暴力に苦しんでいたとしても… 1959年に44才の若さで病没しちゃう人生そのものが壮絶過ぎて、反差別のメッセージは正直伝わりにくい感じ。

もうひとつのテーマが、黒人捜査官ジミー・フレッチャー(格好良いトレヴァンテ・ローズ)との、追う者・追われる者の立場を超えたロマンス。ジミーは原作でインタビューに答えたらしいけど、公式記録には残っていない人物とのことで、かなりフィクションなのかな。「オール・オブ・ミー」の切ないメロディー、そして地方巡業で2人がつかの間、安らぎを得るボートや草野球の情景は美しくて印象的だ。とはいえ、唐突に別れちゃうので、人間ドラマとしてはイマイチ。

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