« 2022年1月 | トップページ | 2022年3月 »

2022年2月

雨に唄えば

観劇の予習で1952年の名作ミュージカル映画を、アマゾンプライムで。ごついジーン・ケリーの、スポーツみたいでご陽気なタップが痛快です。
あまりに有名な、水をばしゃばしゃしながら踊っちゃうシーンしか知らなかった。物語はトーキー初期に、ミュージカル映画を急ごしらえするけど、尊大な大女優(ジーン・ヘイドン)が悪声で…という、バックステージものだったんですねえ。キラキラしたスターたちの装いや、マイクの位置に苦労したりするドタバタも楽しい。
歌って踊れる恋人にデビー・レイノルズ。ケリーに会ったときの、自分は舞台女優でコメディ映画なんか観ないと虚勢を張る感じが可愛い。音楽担当の陽気な相棒はドナルド・オコナー。壁を駆け上がる「メイク・エム・ラフ」が見事。
1929年MGM映画で使われたスタンダード曲を元に、作詞のアーサー・フリードが製作、ケリーとスタンリー・ドーネンが監督。MGMって今やアマゾン傘下なんですねえ。

| | | コメント (0)

コンフィデンスマンJP英雄編

コンフィデンスマンJPの劇場版第3作を、思いがけず日本橋シネコンで。マルタの海や坂道が贅沢に旅情を盛り上げ、いつものダー子の下世話なはじけっぷりが痛快で、ひたすら脳天気な時間が嬉しい。長澤まさみはいまや冨士真奈美への道か。監督田中亮。

実は古沢良太の脚本は、いつになく重苦しい。師匠3代目ツチノコ(角野卓造)の死去でぼくちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)はやる気を失い、仲間のはずの3人は引退をかけてバトルに臨む。リチャードは手段を選ばない非情漢に変貌しちゃうし、インターポールのマルセル真梨邑(瀬戸康史)と丹波刑事(松重豊)に追い詰められちゃうし。瀬戸は気取ったワルがお似合いです。

でもお約束、大詰めでは時間を遡っての種明かし、さらに、どんでん返しに次ぐどんでん返しでスカッとする。五十嵐(小手伸也)、波子(広末涼子)、モナコ(キュートな織田梨沙)、コックリ(可愛い関水渚)、そしてもちろん赤星(江口洋介)も健在で、それぞれコメディセンスを発揮。赤星のヤクザなのに間抜けな感じがよくて、成田三樹夫っぽくなってきた。

本作で一区切りってうたってるけど、まさかの超ちょい役・高嶋政宏、何やら強敵になりそうな関西弁の真木よう子も登場してたし、さらなる続編につながるのか?
髭男のエンディングテーマ「Anarchy」がクール。生瀬勝久登場の「鳥獣戯画」で上書きされちゃうけどね。

| | | コメント (0)

« 2022年1月 | トップページ | 2022年3月 »