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2021年11月

リスペクト

少し前にアレサ・フランクリン29歳当時の、ゴスペルアルバム録音風景を記録したドキュメンタリー映画で、「アメイジング・グレイス」の熱唱にわけもなく泣けた。こちらはその1曲に至る多難な道のりを描いた伝記映画。長編デビューというリーズル・トミー監督。TOHOシネマズ日比谷で。
正直、映画としての感興は今ひとつかな、と思ったけど、ジェニファー・ハドソンの説得力は期待通り。キング牧師の友人でもある人気説教師の父(フォレスト・ウェテカー)に言われるまま、客寄せに歌い、なんと12歳で出産。恋に落ちた夫(マーロン・ウェイアンズ)は周囲とトラブルばかりのDV野郎。売れたら売れたでストレスで酒に溺れ、味方であるはずの妹たちとも諍いを起こしちゃう。
黒人であること、女性であること、なにより未熟であること。環境の過酷、駄目な自分をさらけ出して、ひとり人間としての尊厳を求める思いが、あのアメイジング・グレイスだったんだなあ。もちろんエピソードはだいぶ加工されてると思うけど、メッセージには時代を超える普遍性がある。
R&Bの生みの親、アトランティック・レコードのジェリー・ウェクスラーに導かれ、南部フェイム・スタジオでのセッション「貴方だけを愛して(I Never Loved A Man〈The Way I Love You〉」で才能が開花するシーン、夜中に妹たちと名曲「Respect」をカバーするシーンにはゾクゾクする。

サウンドトラックの収録曲は以下の通り。

1. There Is A Fountain Filled With Blood 
2. Ac-cent-tchu-ate The Positive
3. Nature Boy
4. I Never Loved A Man (The Way I Loved You) / 貴方だけを愛して
5. Do Right Woman – Do Right Man / 恋のおしえ
6. Dr. Feelgood 
7. Respect 
8. (Sweet Sweet Baby) Since You’ve Been Gone 
9. Ain’t No Way 
10. (You Make Me Feel Like A) Natural Woman 
11. Chain Of Fools 
12. Think 
13. Take My Hand, Precious Lord 
14. Spanish Harlem 
15. I Say A Little Prayer for You 
16. Precious Memories
17. Amazing Grace 
18. Here I Am (Singing My Way Home) 

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