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シェイプ・オブ・ウォーター

2018年アカデミー作品賞&ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞の、さえない中年女性イライザとモンスターの恋を描く大人のファンタジー。全編にあふれる「水」が、理屈抜きに本能を揺さぶる。特撮・アニメ好きメキシコ系監督ギレルモ・デル・トロの、イマジネーション力が凄い。これぞ映画、かも。日本版でもR15+だけど、お伽噺ってそういうものだよね。録画で。

「グリーンブック」に続いて1962年、米ソ冷戦下のボルチモア。イライザが深夜、掃除婦をしている秘密研究機関に、アマゾンから謎の生物が運び込まれる。巨大水槽の奥でうごめくのは、なんと半魚人! グロテスクだけど知性があって、声を持たないイライザと手話で会話し始め…
ヒロイン、サリー・ホーキンスがなんとも切ない。孤独で不器用だけど、スパイアクションもどきに活躍して、半魚人を連れ出しちゃう。愛が深まるプロセスの、目の演技に凄みも。ミュージカル好きで、空想のなかでのびのび歌い踊るシーン、好きだなあ。
隣人の時代遅れイラストレーターのリチャード・ジェンキンス、気のいい掃除婦仲間のオクタヴィア・スペンサーがコミカル。一方で、傲慢な軍人マイケル・シャノンが怖すぎます。ほとんどCG半魚人のダグ・ジョーンズは、もともとパントマイマーなんですね。佳作。

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