ブラッド・ワーク
自宅の古いDVDから発掘した、クリント・イーストウッド監督・主演の乾いたハードボイルド。真相に迫っていく中盤に意外性があって、なかなか面白い。
「ミスティック・リバー」の前年の公開なんですねえ。知らなかったな。録画で。
マイクル・コナリー原作で、脚本は「LAコンフィデンシャル」のブライアン・ヘルゲランド。マスコミの寵児だったFBIプロファイラー、マッケイレプ(イーストウッド)は、サイコなシリアルキラーを追う途中、心臓発作をおこして退職。2年後、一人気ままに暮らすクルーザーに、ラテン美女グラシエラ(ワンダ・デ・ジーザス)が訪ねてくる。「妹の事件の犯人を突き止めて」との頼みを断れない事情があり、隣の船でぶらぶらしているヌーン(ジェフ・ダニエルズ)を雇って調べ始めると、一見行きずりのような事件の裏に、おぞましいつながりが…
すでに70代!の御大、大病から回復途上という設定もあって、相当ヨロヨロです。にもかかわらず、小さな手がかりを見逃さない冴えた推理に加えて、突然トランクから銃を持ち出して犯人の車に発砲、なんてアクションも披露。ガンマンだなあ。終盤のラブシーンはとってつけた感満載だけど。
ワンダはウエイトレスをしながら、妹の忘れ形見の少年を面倒みていて、ラストシーンが壮絶。ほかにも御大を叱っちゃう医師アンジェリカ・ヒューストン(アダムス・ファミリー!)、市警と張り合う保安官の黒人女性ティナ・リフォードと、女性たちがきりっと勝ち気で格好いい。
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