劇場
又吉直樹の2017年の長編を、盤石の蓬莱竜太脚本、行定勲監督で映画化。主演の山崎賢人、松岡茉優の切なさが素晴らしい。
コロナで4月公開が延期となり、配給を松竹・アニプレックスから吉本興業に切り替えたうえで、7月に公開と同時にAmazonプライムビデオで世界同時配信に踏み切って話題となった。その配信で鑑賞してみた。
ストーリーはお馴染み下北沢が舞台。小劇場の劇団で戯曲を書く永田(山崎)と、服飾専門学校に通いながら女優を夢見る沙希ちゃん(松岡)の青春の恋と挫折。
山崎の面倒くさ過ぎる自意識、理屈っぽさと才能に対する強烈なコンプレックス、松岡の可愛さ、健気さは、まるっきり昭和の私小説。だけど役者2人の文句なしの色気、そしてラストの舞台につながる演出が見事だった。曽我部恵一のギターも染みます。
劇団仲間に顔立ちがはっきりしている寛一郎(佐藤浩市の息子さん)、何かと気にかける元劇団員でライターの青山にハスキーな伊藤沙莉。才能あふれる劇作家にKingGnuのボーカル、井口理がちょこっと登場し、劇場の観客でなぜかケラさん、吹越満らも(本人役)。
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