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2017年12月

彼らが本気で編むときは、

荻上直子監督・脚本の佳作。ごつい生田斗真が、まさかの性別適合手術を受けたトランスジェンダーの女性リンコを飄々と好演。性をテーマとしつつ、それぞれの親子の歪みと自立、それでも愛おしい母親という存在を、丹念に描いてます。録画で。

11歳のトモ(柿原りんか)はネグレクトにあい、叔父マキオ(桐谷健太)を訪ねると、リンコと本気で同居していた… 3人が暮らし始める団地の一室の揺れる白いカーテンとか、リンコが無念をぶつける大量の編み物のフワフワした感じ、キャラ弁、糸電話なんかが、とても優しい。桜から鯉のぼりに移りゆく普通の郊外の季節感、バイオリンを習ってるけど、トランスジェンダーに悩む友達(込江海翔)が、母(小池栄子)に追い詰められちゃうシーンの激しい雨など、舞台装置も効果的。

生意気なりんかをはじめ、俳優はみな達者だ。身勝手な母にミムラ、夫の浮気に苦しめられた姉弟の母にリリィ、りんかの気風の良い母に田中美佐子、その再婚相手に柏原収史、さらにはリンコの男っぽい同僚ヘルパーに門脇麦、入居者に品川徹、児童相談所職員に江口のりこと、よくぞ揃えたキャスティングです。リリィは遺作なんですね。

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