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素晴らしきかな、人生 コラテラル・ビューティー

過酷な運命を受け入れ、生きていくことを描いた大人のファンタジー。ウィル・スミス、ケイト・ウィンスレット主演、「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル監督。機内で。

ニューヨークのやり手広告マン(スミスが意外に渋い演技)は、幼い娘の死に直面して生活が一変、深刻な無気力に陥ってしまう。同僚のエドワード・ノートン(知的で屈折した造形がはまってる)、ウィンスレット、マイケル・ペーニャは、事務所を守るため辛い決断をして、探偵と小劇団の俳優たち(キーラ・ナイトレイ、ヘレン・ミレンら)に依頼し、ひと芝居うつが…

セントラルパークやブルックリンを背景に、静かながら意外性のある、なかなか凝ったドラマに仕上がっている。芝居を仕組んだはずの同僚たちも、それぞれ俳優に影響されて人生を変える一歩を踏み出すし、スミスが救いを求めるグループカウンセリングの主催者(ナオミ・ハリス)が誰だったのかを知って驚く。そして大詰め、俳優たちの正体にまたびっくり。

原題は「幸せのおまけ」の意味で、時に理不尽な悲劇は避けられないけれど、その後に遭遇するささやかな幸せを見逃さないで、という俳優の言葉からきている。苦くて現実的な、大人の人生訓。スミスがずっと熱中しているドミノの、壮麗なのに、あっさりと崩壊しちゃう姿が象徴的で巧い。崩れても生きている限り、また築くしかないのだ。
邦題が共通する1944年フランク・キャプラ映画とは、原題が違うから無関係なんだろうけど、イブの設定とか、ちょっと通じる要素があるのかな。

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