スポットライト 世紀のスクープ
ジョシュ・シンガー、トム・マッカーシー脚本、マッカーシー監督のアカデミー賞作品賞受賞作。2003年ピューリッツァー賞をとったボストングローブ紙による、カトリック司祭の性的虐待と枢機卿の隠蔽体質に関する調査報道を描く。機内で。
登場人物が多く、淡々として地味。でも調査報道ってそういうものかも。ディープスロートとか胸のすくような駆け引きとかはなくて、裁判所や社の資料室でコツコツ資料を発掘し、被害者、加害者を訪ね歩いて辛い話を聞く積み重ねだ。
宗教組織や地域の有力者の妨害にあうけど、新任のユダヤ系編集長バロン(リーヴ・シュレイバー)が推進。911で一時停滞しちゃうあたりはスリリングだ。
俳優陣は手堅い。チームを率いるロビー(マイケル・キートン)や押しの強いマイク(マーク・ラファロ)、紅一点で共感力を見せるサーシャ(レイチェル・マクアダムス)、ちょっと控えめなマット(ブライアン・ダーシー・ジェイムス)の、迷いながらも結局はぶれない正義感が格好いいです。
格好いいだけでなく、かつて同じ新聞社が、情報を得ながら深く調べなかった、といった苦さにも触れていて公平な感じ。そのあたり、もっと描いてほしかったかな。
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