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「宇宙戦争」

スティーブン・スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演。劇場で。

GHウエルズ原作のSF。1938年の、あまりに有名なラジオドラマ版なども取り入れいているそうです。

評判通り、とにかく怖かった。正当派パニック映画といえるのではないでしょうか。特に音。雷などの大音響も、劇場の後方から聞こえる、かさこそ動く小さな気配も。
それから冒頭、「あいつ」が地下から登場するときの、普通の下町が粉々に破壊されるシーン。絶望感が圧倒的だ。客席にいて、上映が始まる前は結構賑やかだったグループも、息をのんでましたね。

物語は、とにかく普通の庶民である一個人が逃げまくるだけ。そこが、私としては好感がもてた。パニック映画なんだけど、ありがちな苦悩する大統領も、学者も、祖国愛も人類愛も皆無。いったい何が起きているのかという説明部分さえ、主人公が逃げながら聞く風評のたぐいだけだ。
そういう意味で、大予算の娯楽作としては地味な印象だし、何かもうちょっとドラマの伏線が欲しかった気もするけど、「9・11」を意識したらしい、謙虚さを感じた。

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