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ジョゼと虎と魚たち

犬童一心監督。妻夫木聡、池脇千鶴。録画で。

田辺聖子原作の恋愛映画の佳作。地味だけど。

乳母車に乗って登場するヒロイン、池脇千鶴が熱演だ。当たり前のことを当たり前に遂行していく負けん気と、負けん気をストレートに表す関西弁。対する妻夫木くんの普通さ、もてる男が意図せずに示してしまう狡さみたいなものが、絶妙だ。この二人だから表現できた、恋の高揚と切なさがある。

物語の最後で、ジョゼの強い微笑みが爽やかな余韻を残す。どんなときも、正しくておいしい朝ご飯を作る。そういうジョゼの、生きていく「芯」のようなものが感じられるんだなあ。この芯こそが、そもそも恋の発端だったのだろうし、また結局、若い恋心は移ろってしまっても、確かに残っていくのだろう。

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