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「容疑者Xの献身」

西谷弘監督、福田靖脚本。福山雅治、堤真一、柴崎コウ。劇場で。

連休の映画館で、なかなかの人気。もともとドラマになった連作とは全くカラーが違う東野圭吾の直木賞受賞作を、わりと忠実に描いてるんじゃないかな。個人的に登山シーンはちょっとだれたけど、ミステリーとして映像の伏線も効いてるし、全体に誠実な感じ。

堤真一が出色ですね。今年は「クライマーズ・ハイ」も観たけど、今回の不遇の天才、石神の冴え無さ加減には、凄みがある。ずっと猫背だし、目に光もないし。妙にすっきりした福山雅治と対比するから、余計に孤独な存在感が光る。
その石神が、殺伐とした留置場の天井を眺めながら4色問題を考えるシーンの、幸福そうな表情ったら。それから日曜の午後に、アパートの隣室から聞こえる母娘の明るい声に、温かい気持ちになるところも切なくて、泣けましたー。恐るべし堤。

単なる想像だけど、映画の構想が先で、助走としてドラマがあったくらいの印象。だとしたら贅沢だなあ。映画の公開に合わせた単発ドラマも、丁寧に作っていたし。

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